メールマガジン 2017.8月号

当研究所の活動や「ダイバーシティ」についての情報を月刊でお届けしています。

◆◆━━━━━━━━━━━━━ http://www.diversityjapan.jp
Diversity = Energy for Community & Organization
ダイバーシティ研究所◆メールマガジン Vol.132
━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ [2017.8月号]

◆巻頭言◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━

東京事務所の田中です。
わたしは生まれも育ちも静岡です。
モノゴゴロついたころから、大きい地震がくると言われ、学校では
当たり前のように年に何回も避難訓練もあり、防災の教育を受けて
育ちました。小学校の椅子には座布団代わりに“防災ずきん”をし、高
校では机の横にヘルメットをかけて自分の身は自分で守るようにと
教わりました。

我が家には2歳になる子どもがいます。
東京に引っ越してから出産したため“子どもと一緒に避難”の知識がま
ったくありません。学生時代に習ったことは自分の身を守る方法の
みのため、避難所で子どもとどのように過ごしたらいいのか、心配
することがあります。

ダイバーシティ研究所では被災者支援拠点運営人材育成研修を実施
しています。いろいろな事例設定をして訓練をしているので、わた
しが心配していることをほんの一部ですが問いかけとしてご紹介し
たいと思います。

Q1.落ち着きがない2歳児ですが、周りの方への迷惑が気になります。
外へ出て過ごすしかないのでしょうか。

Q2.大人と同じ食事を食べるしかないのでしょうか。

Q3.まだオムツを使っていますが、ストックがなくなってしまった場合
どのようにするのがいいでしょうか。

小さい子どもに限らず、避難所にはいろいろな事情を持ったひとが
避難してきます。自分たちだけのことではなく周りの方にも配慮で
きるよういろいろな想定をし普段から備えられるよう努力したいと
思います。

研究員 田中めぐみ

*上記Q1-3について皆さんから回答やご意見を募集します。
以下のフォームにご記入ください。
https://goo.gl/forms/qLpR1GzbQlNl8h7y2
結果は集計して来月号のダイバーシティ研究所メールマガジンで発表します。

◆事業紹介◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━
【ダイバーシティ研究所の10年を振り返る(後編)】

ダイバーシティ研究所は今年で創設10周年を迎えました。この10年
間の振り返りとして、取り組んできた事業の変遷を2回に分け、今
回は後編の2011年の東日本大震災発生から現在までをお届けします。

2011年3月11日、東日本大震災発生後、直ちに被災者支援活動に取
り組みました。岩手・宮城・福島3県の沿岸部には当時180万人以
上の人口があり、高齢者率が25%を超え、避難所においても軽度の
要介護者、精神的要支援者、外国人、障がい者、アレルギーや難病
をお持ちの方、高齢の方など、様々な配慮が必要な方々がたくさん
避難されていました。

そこで、被災地で、これ以上の死者・状況悪化者を出さないため
に、被災者の課題や困りことを発見して専門性を持つNPO等への支
援につなげることを目的とした合同プロジェクト「被災者をNPOと
つないで支える合同プロジェクト」に3月14日の設立当初から参画
し、宮城県内の避難所の巡回訪問とアセスメントを行い、被災者の
ニーズを外部支援団体等とマッチングする活動を続けてきました。
活動の詳細は「つないで支える。災害への新たな取り組み」(「つ
なプロ」報告書編集委員会 (著)、亜紀書房)として書籍化していま
す。( http://www.voluntary.jp/portal/tsuna-pro/portal.index

また「ダイバーシティに配慮した避難所運営」ブログを開設し、多
様な避難者の支援を促す情報提供を行うとともに、「復興支援グッ
ズ」の販売、仮設住宅でのコミュニティ形成支援のための「縁台プ
ロジェクト」、「復興カーシェアリングプロジェクト」など、10社
を越える企業の復興支援活動をサポートしました。
http://blog.canpan.info/d_hinansho/
http://www.diversityjapan.jp/d_fukko/

この経験をもとに実践的な避難所の運営訓練を通して、多様な人々
が暮らす避難所を適切に運営できる人材の育成をめざした「被災者
支援拠点運営人材育成事業」を2014年度から日本財団からの委託事
業として継続的に実施しています。現在では、計6日間の研修・避難
訓練を受講した、地域の被災者支援マネジメントを担う「エリアマ
ネージャー」が全国で40名以上誕生し、熊本地震等の災害で主導的
に支援活動に携わる等の成果をあげています。
http://www.nippon-foundation.or.jp/what/projects/inclusive_society/train_disaster-response_staff/

その後、2014年広島水害(広島豪雨)、2015年常総水害(関東・
東北豪雨)、2016年熊本地震においても避難者調査とニーズマッチ
ングを中心とした支援活動に携わりました。特に熊本地震では被害
の大きかった熊本県益城町において、益城町役場、日本財団、当研
究所の連携による大規模な避難者生活実態調査を3回実施し、避難
者の生活状況や今後の見通しを明らかにすることで、きめ細かな支
援につなげる活動を展開してきました。
http://diversityjapan.jp/kumamoto2016/

一方で従来の啓発活動を続けるとともに、ソーシャル・ビジネスの
振興にも力を入れ、2015年兵庫県尼崎市、2017年静岡県浜松市で
セミナーやプランコンペ開催、2016年に毎日新聞紙上で田村が入門
講座を執筆する等の活動を続けてきました。今後は、人口変動や気
候変動にも耐えうる持続可能なダイバーシティ社会(=人的多様性
配慮型社会)への変革をめざし、その担い手がさまざまな領域で誕
生し活躍できるよう、育成や活動支援により深く関わっていきたい
と考えています。

◆お知らせ1 イベント案内◆━━━━━━━【転送歓迎】

【伊丹BOSAIまちあるき】

いざというときあなたの身を守るのは、身近な地域のコミュニティ。
まちあるきを通じて、参加者やまちの人々と身近な防災について考えるイベントです。
詳しくはこちら http://diversityjapan.jp/itami-bosai-20170902/

日 時:2017年9月2日(土)9:45 -12:30
場 所:JR伊丹駅 – 阪急伊丹駅
内 容:防災をテーマとしたまちあるきイベント
1. 無印良品ワークショップ
2. サバイバル・シミュレーション
3. 防災のお話
4. 伊丹郷町屋台村でランチ
対 象:どなたでも参加いただけます
定 員:15人(先着順)
参加費:1,000円(飲食・保険代等実費)*未就学児は200円(飲食なし)
☆参加費の一部は、東北復興支援の寄付に充たります。
☆参加者全員に、DECOオリジナル「防災手ぬぐい」、無印良品のレトルト
カレーと歯磨きシートをプレゼント
申込み: https://goo.gl/forms/hZihxgiY17xUrQe82
主 催:一般財団法人ダイバーシティ研究所・伊丹都市開発株式会社
協 力:無印良品イオンモール伊丹店・伊丹郷町屋台村実行委員会
協 賛:伊丹市(申請中)
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【熊本地震コミュニティ復興支援事業】

5月のキックオフフォーラム以降、熊本の市民団体さんがジョンソ
ン・エンド・ジョンソン社の社員の皆様の寄付により、現地で地元
を盛り上げるため、地元が元気になる活動を展開されています。そ
の様子をfacebookでお伝えしていますので、ぜひ応援してください!
https://www.facebook.com/communityfukko/

◆お知らせ2 田村登壇のイベント案内◆━━━━━━━【転送歓迎】

【外国人をめぐる孤立「 市民セクターが挑む、社会的孤立の抑制・解消への道程 」第6回】

大阪ボランティア協会では、2015年11月に創立50周年を迎え、ポスト50年の
事業として「災害」「孤立」を重点課題として取り組もうということにしました。
これを受けてボランタリズム研究所では、2017年1月から18年度にかけて10回の
予定で「市民セクターが挑む、社会的孤立の抑制・解消への道程」をテーマにした研究会を
開催いたします。
市民活動の現場の実践者と専門の研究者、ダブルゲストによるご登壇と参加者との対話を
取りながら、各回テーマの学びとアクションを深めてまいります。
日 時:9月2日(土)13:30 – 17:00
場 所:関西学院大学大阪梅田キャンパス
大阪市北区茶屋街19-19アプローズタワー14階F
http://www.kwansei.ac.jp/kg_hub/access/index.html
講 師:田村太郎
定 員:30人(要事前申込・先着順) *当日、手話通訳を実施します。
参加費:2500円
申込み:下記フォームよりお申込みください
http://www.osakavol.org/08/seminar/170902citizen_sector_form.html
問合せ:大阪ボランティア協会 ボランタリズム研究所 担当:阿部
Tel.: 06-6809-4901
http://www.osakavol.org/08/seminar/170902citizen_sector.html
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【「震災と人権」シンポジウム】
一年を経過した熊本地震の現状や取り組み等を通して、人権的配慮の重要性について
考えるシンポジウムです。

日 時:9月5日(火)13:30 –  ・・・終了時間不明
場 所:熊本市国際交流会館 6階ホール
対 象:県市町村職員、社会福祉協議会職員、国際交流協会職員等
定 員:180名(要事前申込・先着順)
内 容:
第1部 基調報告「仮設住宅及びみなし仮設住宅の現状について」
報告者
福島 貴志さん/特定非営利活動法人自立応援団理事長
清田 純一さん/塚原仮設住宅自治会会長
中川 奈穂子さん/社会福祉法人熊本市社会福祉協議会事務局長
川田 めぐみさん/東区地域支え合いセンター保健師
坂本 まゆさん/南区地域支え合いセンター保健師
第2部 パネルディスカッション「震災時における人権的配慮について」
コーディネーター:田村太郎
パネリスト:第1部報告者
参加費:無料
申込み:下記専用フォームよりお申込みください
https://higomaru-call.jp/event_ssl/entryform.asp?id=852&form=852
Tel: 096-334-1500(熊本市コールセンターひごまるコール)
Fax: 096-370-2002(下記Fax専用フォームよりお申込みください
http://www.city.kumamoto.jp/common/UploadFileDsp.aspx?c_id=5&id=16448&sub_id=1&flid=113579
申込締切日:9月2日(土)
主催:熊本市人権啓発市民協議会・熊本市
問合せ:熊本市人権啓発市民協議会事務局(熊本市役所人権推進総室内)
Tel:096-328-2333 Fax:096-324-2105
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【 – ダイバーシティ(多様性)の実現をめざして –
「やさしい日本語」で誰もが住みやすい地域づくり】
少子高齢化の進展により、同じ属性の人で構成されていた地域の維
持が困難になりつつあります。国籍や年代、性別などの違いを受け
入れ、多様な背景を持つ人々とともに新たな地域をめざす「ダイバ
ーシティ社会」の実現に向け、基本的な考え方や求められる取り組
みを学びます。今回のテーマは「やさしい日本語」です。

日 時:9月16日(土)
場 所:ルポールみずほ(秋田市山王4-2-12)
講 師:田村太郎
定 員:100名(要事前申込・先着順)
申込み:メール・FAX・電話のいずれかの方法でお申込みください。
※お申し込みの際は、(1)お名前(2)連絡先(3)所属をお知らせください。
主 催: (公財)秋田県国際交流協会
問い合せ:TEL:018-893-5499 FAX:018-825-2566
E-mail:aia@aiahome.or.jp

◆お知らせ3 関連団体の研修会のご案内◆━━━━━━━━━━【転送歓迎】━

【work with Pride 2017】
職場におけるLGBTの働きやすさを考えるカンファレンスwork with Prideは、
今年で6回目を迎えます。「work with Pride 2017」は、企業の人事・ダイバー
シティ担当者からの多様化するニーズに対応することを目指し、メインセッション
とサブセッションの2部構成で実施します。
メインセッションでは、世界動向に関する基調講演や当事者が参加するパネル・
ディスカッション、企業のLGBTなどの性的マイノリティに関する取り組みの評価
指標「PRIDE指標 2017」の結果発表を行います。
サブセッションでは、「同性パートナーシップ制度」「トランスジェンダーへの配慮」
「性的指向・性自認に関するハラスメント(SOGIハラ)」「組織内の風土づくり
(アライ、当事者ネットワーク)」という4つの個別テーマにフォーカスし、参加者の
皆さまとともに議論や意見交換を行う予定です。
※9月には、プレセッション「LGBT基礎編」を東京・京都の2会場にて開催。

日時:2017年10月11日(水) 13:30 – 18:00 (受付開始: 13:00)
会場:経団連会館
東京都千代田区大手町1-3-2
東京メトロ「大手町」駅下車 C2b出口直結
内容:詳細はこちら http://www.workwithpride.jp/seminar.html
13:30 – 15:30 【メインセッション】
16:00 – 16:50 【サブセッション1,2】
17:10 – 18:00 【サブセッション3,4】
対象:企業や団体の人事・ダイバーシティ・人権ご担当者、およびLGBT当事者(1社2名まで)
参加費:無料
定員:500名
申込方法:下記申込みフォームよりお申込みください。
http://www.workwithpride.jp/pride/wwp2017form.html
申込締め切り:10月6日(金)
お問い合わせ:contact@workwithpride.jp
主催:work with Pride 2017 実行委員会
協力:
アクセンチュア株式会社、NTTグループ、株式会社かんぽ生命保険、ソニー株式会社、
第一生命保険株式会社、日本アイ・ビー・エム株式会社、日本オラクル株式会社、
日本航空株式会社、パナソニック株式会社、株式会社丸井グループ、
株式会社リクルートホールディングス、認定NPO法人グッド・エイジング・エールズ、
NPO法人虹色ダイバーシティ
会場協力:オムロン株式会社、東日本旅客鉄道株式会社
後援:一般社団法人日本経済団体連合会

– プレセッション「LGBT基礎編」について –
<東京会場>(定員180名:1社2名まで)
2017年9月5日(火)13:30 – 15:30(受付開始13:00)
東日本旅客鉄道株式会社本社ビル2階JRホール(東京都渋谷区代々木二丁目2番2号)
<京都会場>(定員120名:1社2名まで)
2017年9月8日(金)13:30 – 15:30(受付開始13:00)
オムロン株式会社本社ビル(京都府京都市下京区塩小路通堀川東入)
申込方法:wwP 2017 セミナー 参加申込みフォームのページよりお申込みください。
締め切り:9月1日(金)
詳しくはこちら http://www.workwithpride.jp/index.html

◆お知らせ4 関連団体の発行物のご案内◆━━━━━━━━━━【転送歓迎】━

【『ソシオ・マネジメント』第5号】
自社と社会の持続可能性を高める経営者のために
「ベスト・プラクティスから学ぶCSRマネジメント」を発行しました!

CSR(企業の社会責任)の事例=ベスト・プラクティスは、
海外の企業だけではなく、日本国内にもたくさん存在します。

さまざまな分野・規模の企業のCSR報告書の第三者意見執筆や
ステークホルダー・エンゲージメント、コンサルティングに
20年近くかかわってきた筆者が、参考にすべき事例の紹介と
ともに、CSRマネジメントを始める・進めるための
具体的な方法について、詳細に解説しています。
CSR担当部署の方の参考資料として、役員の方向けのCSR研修
テキストとして、本書をぜひご活用ください!

内容(抜粋):
第1章 持続可能性を高めるために、継続・維持ではなく、進化するしかない
第2章 負けにくい、可能性の豊かな組織へ
第3章 ベスト・プラクティスから学ぶ
第4章 CSRマネジメントを始める・進めるために
お申込み・詳細:http://blog.canpan.info/npomanagement/archive/226
発行年月:2017年6月
発行元:IIHOE[人と組織と地球のための国際研究所]
著者:川北秀人(IIHOE代表者)
価格:冊子版:2,000円(税・送料別)、PDFデータ版:1,500円(税別)

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※当メルマガのご登録・ご解約はこちらのページからお願い致します。
http://diversityjapan.jp/mail-magazine/
※当メルマガへのご意見・お問い合わせは、下記連絡先までお寄せ下さい。
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【ダイバーシティ研究所 メールマガジン】
発行日:不定期
発 行:一般財団法人ダイバーシティ研究所(DECO)
大阪事務所:大阪市淀川区十三東2-6-7 徳島ビル2F
Tel 06-6390-7800/Fax 06-6195-8812

東京事務所:新宿区西早稲田2-3-18アバコビル5F
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