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一般財団法人ダイバーシティ研究所 メールマガジン
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Vol.203 (2026年4月15日発行)
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無秩序という新秩序
2022年の当研究所のウエブサイトに、「VUCA 時代に求められる自治体施策」と題した短い論文を掲出しました(*1)。ロシアによるウクライナ侵攻をふまえ、ますます混沌とする世の中にどう向き合っていくのか。不寛容な人を放置しないことが重要だと書いたのですが、その後の4年間で世の中はますます不寛容が跋扈してしまい、先行きはますます見通せない状況となっています。
冷戦終結後、私たちは「世界新秩序」という言葉をよく耳にしました。しかし実態は、東西の和解によって平和な秩序が形成されるという方には向かず、対立軸を代えて新たな無秩序を創出しただけでした。確かに「世界新秩序」という言葉は、1990年8月のイラクによるクウェート侵攻を受け、ブッシュ大統領(父)が湾岸戦争前に連邦議会で行った『新世界秩序へ向けて(Toward a New World Order)』というスピーチを受けて、一般に広く知られるようになりました。当時のスピーチ(*2)には「America and the world must support the rule of law. And we will. (アメリカと世界は法の支配を支持しなければならない。そして我々はそうする。)」という一文が入っているだけ、トランプがもたらしている無秩序より多少ましかもしれません。
さて、日本における外国人受入れにおいても、昨年から「秩序ある共生社会」という言葉が使われるようになりました。この間、政府が発表した資料を読む限り、ここでいう「秩序」とは、社会規範やルールを守らない行為や人々を許容する社会を「無秩序」としたうえで、そうした行為のない社会を「秩序」と位置づけているように思われます。また、昨夏の参院選以降、従来の「共生」施策が「秩序」の実現を妨げているといったような論調があります。
「秩序」の逆は「無秩序」であり、「共生」は「秩序」の反対語ではありません。ほんとうに社会の安心や安全をめざすのであれば、新たな対立軸をつくりだして不安を煽るのではなく、法の支配の元、国籍や民族に関わらず公正な対応を行うことと、排除を生まないしくみを整えることが大切ではないでしょうか。
ダイバーシティ研究所 代表理事
田村太郎
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【田村登壇のイベント 2026年4月19日 熊本市国際交流振興事業団】
熊本地震から10年シンポジウム
10年前の熊本地震での取り組みについて、地元のキーパーソンが当時の活動をふりかえるとともに、阪神・淡路大震災以降の外国人被災者をめぐる動きを俯瞰し、これからの共助型の災害支援のあり方を考えるシンポジウムが開催されます。田村が基調講演とパネルディスカッションに登壇します。
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【お知らせ1】
開催報告 川崎市第80回車座トーク
3月12日に川崎市川崎区で「外国人労働者の受け入れと地域社会での共生に向けた取組の創設に向けて」をテーマに開催されたイベントの様子が、同市の公式YouTubeチャンネルで動画で公開されています。田村もパネリストの一人として登壇しています。区内の事業所による事例発表もたいへん興味深いです。是非ご覧ください。
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【お知らせ2 】
佐賀県国際交流協会の本に寄稿しました
多文化共生分野で最先端の取り組みを展開されている佐賀県国際交流協会が、日頃の活動を本にまとめました。田村がプロローグにてメッセージを寄稿しております。同協会のウエブサイトより、田村の寄稿部分を含め一部を読むことができます。また希望の方には送料着払いでお届けくださるとのことです。これからの地域の多文化共生に参考になることがぎっしり詰まっていますので、ぜひ、お問い合わせのうえお取り寄せください!
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【お知らせ3 】
成田空港のブランドブックに寄稿しました
第2の開港を目指して動き出した成田空港のブランドブック「SORATO NRT」に田村が寄稿しました。また3月25日に開催したダイバーシティセミナーの概要も紹介されています。
SARATO NRTの総合ページ
(セミナーの案内および概要はページ下部の「NEWS」と「EVENT」にあります)
https://sorato-nadc.com/
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