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一般財団法人ダイバーシティ研究所 メールマガジン
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Vol.190 (2024年7月9日発行) |
輪島に復興の光を
夕方6時、石川県輪島市のマリンタウンの海を、オレンジ色の陽光が染める。ただ、そんな美しい光景の先に目を向けると、1月1日の地震で朝市エリアは焼失し、ビルは倒壊したまま―
能登半島地震発生から半年がたった今、輪島市では、そんな“非日常”が“日常”となってしまっています。 ダイバーシティ研究所では石川県がJVOAD(認定NPO法人 全国災害ボランティア支援団体ネットワーク)へ委託して実施した奥能登5市町を対象地域とする「被災高齢者等把握事業」の再委託先として、本年2月から、被災した方々の生活実態や避難の状況、今後の再建の見通しを尋ねる事業に取り組んできました。 地震後に認知症や障がいの度合いが進んだり、在宅まで支援が届いていなかったり…。そんなケースを1件でも見つけ、行政や福祉サービスの支援につなげるためにも、すべての家庭を訪問する活動を実施しました。私も2月から現地に滞在し、延べ1300人を超えるスタッフを受け入れました。 そして4月以降は輪島市からの依頼に基づいて、市内の全て世帯を訪問することとなりました。6月末までに空き家や倒壊家屋も含め市内の全世帯数を超える12,253軒を訪問することができ、うち3,237世帯から生活の様子や今後の見通しについて詳しくお話しを伺いました。水道が寸断され、福祉サービスも再開せずに2か月以上お風呂に入れていない車いすの60代男性、車庫にベニヤ板一枚を張って寝床にしている60代女性、家が片づけられておらず、地震以来ちゃんと眠れていないと話す高齢女性…。166人の要支援者の方を把握し、21人は緊急性が高いと行政へとつなげました。 全戸訪問を実現できたのは、訪問スタッフとして参加してくれた方々のおかげです。特に、本事業に共に取り組んでくださったケアマネジャーさんや、障がい者の相談支援員さんたちのサポートなしには、全戸訪問を達成できませんでした。地元のケアマネさんたちの中には、約100㎞離れた金沢市のみなし仮設や市内の仮設住宅から通ってきてくれたり、自宅が火事で焼失した方もおられました。介護事業を再開できない中、「地元の人たちの声を聞いて、元気をもらえた」と、逆に感謝いただくこともありました。 ただ、全戸訪問は決してゴールではなく、復興に向けたスタートです。今度はこの情報をもとに、地域支えあいセンターによる見守り相談、生活支援が始まります。当研究所としてこれからもこの支えあいセンターの活動をサポートし、私自身も輪島に拠点を構えて現地で活動を継続する予定です。そのほか、私個人として、ウクライナ避難民による炊き出しや、地震で加速する人口減を補う外国人材の受け入れなど、輪島市に対し様々な復興プランを提案していければと考えてます。 輪島の皆さんが一日も早く日常を取り戻せるように、“復興の光”をともし続けていきます。引き続きお力添えのほど、どうぞよろしくお願いします。 ダイバーシティ研究所 研究主幹 山路健造
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【田村登壇のイベント1 2024年7月27日 松山】
災害への備えを考えるワークショップ@松山
・クロストーク「能登半島地震から考える新たな備えの必要性」
芝大輔(愛媛大学地域レジリエンス学環准教授)× 田村太郎 ・「新たな備えサポート隊 in 松山」の活動紹介
日時:2024年7月27日(土) 14:00~16:00 場所:愛媛大学E.U. Regional Commons 1階 費用:無料 詳細:https://sonaetai.net 主催:愛媛大学防災情報研究センター、 「新たな備えサポート隊in松山」実行委員会
共催:愛媛大学地域レジリエンス学環
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【田村登壇のイベント2 2024年9月・10月開催 神戸・東京 】
2024年度 かめのり多文化共生塾 地域の担い⼿に必要な多⽂化共⽣分野の知識と、組織や事業マネジメントに必要なスキルを学び、参加者間でテーマごとにグループを編成し、地域課題を解決するプランを企画・発表します。
・関⻄(神⼾)と関東(東京)の2地区で3⽇間の⽇程で開催します
関⻄会場:2024年9⽉14⽇(⼟)〜16⽇(祝・⽉) こうべまちづくり会館 関東会場:2024年10⽉12⽇(⼟)〜14⽇(祝・⽉) アルカディア市ヶ⾕ ・定員:各30⼈(団体からの参加は1団体2名まで可とする) ・対象:多⽂化共⽣分野で2025年度に活動予定の団体または個⼈ ・詳細・申込: https://diversityjapan.jp/kamenorijuku2024/ |
【田村登壇のイベント3 2024年9月17-19日 滋賀県】
災害時における外国人への支援セミナー 自治体職員、地域国際化協会及び市町村国際交流協会の職員等を対象とします。
地震や水害、感染症発生時における外国人住民を取り巻く状況を踏まえ、支援のための仕組みづくりなどについて理解を深めます。また、災害時において、外国人住民を含めた多様な主体との連携や、地域防災のあり方について考えます。 日 時 2024年9月17-19日 場 所 全国市町村国際文化研修所(滋賀県) 対 象 ・市区町村・都道府県職員、地域国際化協会・市区町村国際交流協会職員
・地方公共団体や地域国際化協会と協働して地域の国際化(多文化共生)に 取り組むNPOまたはNGOで地方公共団体または地域国際化協会から推薦
主 催 公益財団法人 全国市町村研修財団 全国市町村国際文化研修所(JIAM)
共 催 一般財団法人 自治体国際化協会(CLAIR)
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【お知らせ(広報協力)】
1. 移民難民支援基金2024年度助成公募(8月2日まで)
日本国内の難民、移民、技能実習生、外国人労働者とその家族など、外国籍または外国にルーツをもつ人々の日本国内における様々な環境を改善することを目的とした活動への助成です。
2. 復興庁 令和6年度「新しい東北」復興・創生の星顕彰(8月2日まで)
復興庁では、震災を契機として従来から被災地が抱えてきた課題を克服し、地方創生のモデルとなる「新しい東北」の創造に向けて大きな貢献をされている個人及び団体を顕彰しています。令和6年度の募集を実施中です。
3. 第18回かめのり賞(8月30日まで)
日本とアジア・オセアニア(*)の若い世代を中心とした相互理解・相互交流の促進や人材育成に草の根で貢献し、今後の活動が期待される個人または団体を顕彰します。
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