人材マネジメントの手順

今回は「人材マネジメント」の手順についてです。実際に何か事業を行う上で、例えばサークル活動やアルバイトなどにおいても役立つかもしれません。

人材マネジメントのポイント
人材マネジメントのポイントは大きく4つあり、この順番も大事です。

ポイント1 「組織編成」


具体的な業務内容と目標を明確にします。「あなたの仕事には、こういう意味がある」ということがわかるような工夫をします。例えば、ユーザーの声が届くようにするとモチベーションが続き、定着を図れます。
そして、人材に必要な能力や要件を明確にします。

経験の有無や資格の要否を具体的に示し、また、参加してほしい日時や関わってほしい時間の量、内容、待遇を募集する前に決めます。これには事業が具体的である必要があります。実は、「だれでもいいから来て」だと、誰も集まりません。

ポイント2 「募集」


募集人材の要件が決まったら、募集をします。人材によって効果的なメディアを選択することが大切です。
タイミングも重要です。相手にとって効果的なタイミングで行いましょう。学生ならテスト中を避ける、といった具合です。
そして、広報を見た人に応募してもらうために、欲しい人材が集まるようなメッセージをしっかり出すことが大事です。
美しいイラストなどは重要ではありません。ここでも、一般に広く募集するより、限定されている方が応募を確保できます。働いてほしい曜日などでもいいので、何か絞って募集するのが効果的です。
最後に、必ず選考を行います。たとえボランティアであっても面接し、適正を見ることが必要です。不適切な人材を断ることは、募集時の大切な業務です。

ポイント3 「オリエンテーションと研修」


募集した人材には、組織の歴史や事業の内容を詳しく説明し、目標や活動を行う上でのルールを共有します。
新しい人材が来たときは相互に自己紹介し、各々の役割を互いに知るようにしましょう。
誰から指示を受けるのか明確にし、定期的にフォローアップの機会を設けることが大切です。指示系統の混乱は、スタッフのフラストレーションが最も溜まります。
また、例え楽しい業務でもずっと同じでは飽きてしまいます。
3か月を目途に、面談や配置換えなど、定期的な刺激を与えると人材が活性化します。
ソーシャル・ビジネスやNPOには、なかなか人が集まらないと言われていますが、もしそれが本当だとすれば、「出口がない」と思われているからだと思います。なかなか踏み込めないのです。皆さんのプランも、まずは最初の3か月関われるようなプランにしておき、良かったらその後も続けてもらえるような、そんな事業のデザインにするとよいでしょう。

ポイント4 「評価」


事業の節目ごとに評価が行われるようにすることが必要です。
評価は、自己評価と客観評価の二つが必要です。アンケートやヒアリングで事業の目標達成に対する貢献度合いを評価します。
その際、事業が対象とする課題と、目標とする状態が明確でないと評価はできません。ゴールのデザインを明確にしておく必要があります。

一方で、事業を実施する側も評価してもらえるようにする必要があります。事業計画全体に対する評価をもらう機会をしっかり確保して、次に活かしていきます。
また、人材個人の感動体験や外部からの評価を、関わった人材全体で共有するのも大切です。外からの評価は代表者に入ってくるので、代表者はそれを伝える義務があります。

順番にスパイラルアップしていくことが大切
以上、人材マネジメントについて見てきました。大切なのは、組織編成⇒募集⇒研修⇒評価⇒組織編成へと、徐々により良いものへとスパイラルアップしていくことです。残念ながら、多くの場合はダウンしてしまいます。何度も求人しているケースは、この可能性があります。