新しい「たたかい方」を探して
2020年が終わろうとしています。1年の始まりと終わりでこんなにも世の中が変わってしまった年は、これまでなかったのではないかと思います。当研究所でもさまざまな事業において、コロナウイルスとのたたかいに翻弄された1年となりました。ひょっとするとすぐにまた元の世界に戻れるのではないか、という淡い期待はどうやら幻のものとなりつつあります。これまで大切にしてきた考え方や価値観を守りつつも、新しく起きている事象に目を凝らして「誰も取り残されることのない社会」に向けた歩みをブレることなく進んでいくための「新しいたたかい方」を身につけなければならないようです。
当研究所ではコロナ禍でもオンラインでダイバーシティや災害時対応について学ぶことができる「オンライン研修」サービスの提供や、遠隔地から現地で活動する方々をオンラインでサポートする被災地支援に新たに取り組みました。コロナ禍における社会活動のあり方や、オンラインでの対人支援活動に関する講演や研修のご依頼も新たに頂くようになり、社会課題の解決に向けてこれまでとは異なる新しいたたかい方をいくつかは見いだせたような気がしています。
一方、コロナ禍で生活困窮に陥る人や厳しい状況の中での就労を余儀なくされる人が増えているようです。とりわけ「技能実習生」をはじめるとする外国人労働者が置かれている状況は深刻で、当研究所でも長年、地域で暮らす外国人との共生社会の形成に携わってきた経験を活かして、新しいプロジェクトを立ち上げることとなりました。職場における外国人受入環境整備のための視点を学び、チェックシートに従って職場改善に臨まれる事業所を応援する取り組みです。12月21日にサービスインしますが、同時にオンラインでの説明会を開催いたしますので、みなさまどうぞご参加ください。
最後になりましたが本年も当研究所の活動にご支援を頂きありがとうございました。来年は、暗闇の中にあってもすばらしい取り組み見つけ出し、それを道しるべとして次の世界に進んでいくことができるような1年にしたいと思います。引き続きご支援、ご指導のほどどうぞよろしくお願いします。