新しい支え合いのあり方を考える
コロナウイルスの感染者数が増減を繰り返しており、「新しい生活様式」と銘打たれたさまざまな環境がもはや日常の風景となりつつあります。私どもにご依頼いただく研修や会議のご依頼も、オンラインとオフラインが半々程度になってきました。私もまったく外出しない日が続いたかと思えば、以前のように出張が続く週もあり、生活のリズムを整えるのに苦労しています。
7月に各地で被害をもたらした「令和2年7月豪雨」では、九州を中心にまだ避難生活を送られている方も大勢いらっしゃいます。ダイバーシティ研究所ではこのうち熊本県八代市と人吉市において、被災状況や生活に関する状況を伺って次の生活への移行を支援するための調査事業を実施しています。この活動はYahoo!基金の寄付事業として調査にかかる実費をご支援いただき、熊本地震の際にともに活動した県内の方々で構成するメンバーで調査チームを形成。調査結果は自治体や地元支援者に共有し、今後の被災者支援に役立てていただくこととしています。
過去の同種の調査では、被災地の外から調査員を派遣して短期間で調査を実施してきましたが、感染防止の視点から調査員は熊本県内在住者に限定し、三密を避けるためにオリエンテーションや当日までのやりとりもオンライン化するなど、活動に工夫を凝らしています。また、被災された世帯の方がスマホやPCから回答いただく「セルフアセスメント(自己評価)」も導入し調査員と接触する機会を軽減するなど、新たな支援のあり方を紡ぎ出すことも視野に入れながら試行錯誤を重ねています。
「コロナだから」とできないことを数え上げるのではなく、コロナでもできることを考え抜いてこれからの「新しい支え合いのあり方」を発見したいと考えています。今後ともご指導のほど、どうぞよろしくお願いいたします。