本年も残すところわずかとなりました。ダイバーシティ研究所は2007年に設立しましたので、丸12年が経ったこととなります。人の多様性に配慮のある地域や組織づくりに貢献したい、との思いでスタートした当研究所ですが、思った以上にダイバーシティ推進への道のりは厳しく、私たちの力不足を痛感しています。
とくにこの1年は、災害時対応での厳しい現実や、マイノリティへのヘイトが相次ぐとともに、社会を改善していこうというこれまでの取り組みそのものを見直さなければならないと感じるような出来事が続いたような気がします。なんとか社会を好転させる方法はないものか、焦る日々です。
私が好きなスペイン語のことわざに「No hay mal que por bien no venga.」というのがあります。直訳すると「良いことが来ない悪いことはない」というような意味ですが、「災い転じて福となす」のような日本語の類似のことわざよりも明るいニュアンスが好きです。違和感や力不足を感じる、ということは目指したい方向はわかっているということ。改めて来し方を見直し、ダイバーシティを推進するために必要な資源を集め、技術を磨き、悪路を切り開いていく力を蓄えたいと思います。
2020年が明るい方向に社会が進む次の12年の最初の1年だったなあ、とふりかえることができるよう関係者一同、精進して参ります。これからもダイバーシティ研究所をどうぞよろしくお願いします。